物件購入+リノベーション検討中のタイミングで設計の相談をいただいたお客様。数件内見後に最終的に購入されたのはリフォームされたばかりの物件で、そのままでも住めてしまうお部屋でした。他にみていた物件ではフルリノベーションも視野に入れていましたが、この物件を見た段階で、水廻り設備は触らずに玄関土間を広くすることと、夫婦それぞれの仕事部屋をつくることに要望を絞って設計がスタート。この選択がほんとに英断で、結果的に設計期間も工事期間もミニマムにおさえることができ、物件決済〜お引越しまで年末年始のお休みも入れても3ヶ月でトントントンと進みました。


ヒアリングを進めていくと、ワンちゃん関連の荷物が多く、外で使うもの、内で使うものそれぞれあって要望にあった玄関土間だけではおさまらなさそうだとわかりました。当初収納部屋を設けることも検討しましたが、個室間を棚で仕切り、個室の内外から使用できる棚の造作にすることで、収納量の確保と既存利用のLDから見た時に空間のワンポイントになるように設計しました。



会話の中で植物を置いたりしたいという話も出ていたので、工事の範囲ではなかったですが、リビングの一角をタイル貼にすることをご提案。するとワンちゃんがひんやりしたところに寝そべることが好きということがわかり、ソファの横でワンちゃんも一緒にくつろぐことができるようになりました。

また、玄関土間を広げることで収納力はぐっとあがりますが入ってすぐ、鍵や時計など細々したものを置くスペースがなかったので
小物を置けるトレーと傘かけを一体化した壁付のプロダクトをオリジナルで製作しました。


ものすごくシンプルな形状になったので、設置する向きを変えて本棚にしたり、タオルかけとして洗面スペースで採用できたり、今後も色々な使い方ができるのではないかと思案中…。欲しいという方がいたらリクエストもお待ちしています。

自分たちのライフスタイルに合わせた空間づくりは、今回のように玄関〜個室間の一部分を触るだけでもぐっと理想に近づけることが可能です。物件価格の高騰と、フルリノベーション向きの物件が中古市場に少なくても既存状態と向き合ってどのような要素を付け加えることが可能か...発想は自由です!迷われたらぜひ、物件探しからご相談ください。
